悠然と佇む あの人の船は 琥珀の窓の向こう 時折、珊瑚の城へ遊びに来ては 生温い感覚だけを残して 帰っていく あの人は、知らない 私には 思いを伝える術がないこと この足が 刃物を踏むように痛むこと その胸を刺さなければ 二度と自由に泳げないこと 『あなたは、 お城へ帰る人。 もう、此処へ来ては いけないわ。』 一念天に通じず 私はガニアの海へと還ります ナイフを捨て 飛び込んで 自分の躯が 気泡となってゆくのを感じながら 最期の最後に目にしたもの 水面に映る、大きな影 ユラユラ揺れる、あの人の船 さようなら さようなら 私だけを、愛してほしかった . [.] [.] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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