ドアを開けると 朝から降り続いていた雨は 雪へと変わっていた 疲れた体に 北風は容赦なく吹き付け 懐炉代わりの缶コーヒーから みるみる熱を奪っていく 漆黒の空を舞う結晶に 切なさが込み上げ ぼんやりと浮かんだ彼の笑顔が 吐息と共に 白く、儚く消えていった (寒い、逢いたい。) 傘で視界を遮るようにして 私は早足で歩き出す まっすぐ、まっすぐ。 どんなに寒くても 足を止めるわけにはいかない もし立ち止まってしまったら もう一度、煌めく空を見てしまったら 私はきっと 泣いてしまうだろうと思った (冷たい、逢いたい。) 感覚の無くなった手の甲に 雪が落ちては溶けていった . [.] [.] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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